グッチッチ☆きたもとんの日記・5日目突入!!!!
『こんなお姉ちゃんがいたらいいなぁ。』
人間って、無いモノねだりですよね。僕はいつの頃からか、そう求めるようになってました。だって現実には優しいお姉ちゃんではなく、真逆の奴がいるから・・・。というわけで、前回に続き僕の兄貴のお話です。
もう20年位前になるのですが、世間を騒がせた某ファミコンゲームがありました。それはもはや誰もが喉から手が出るくらいに欲したゲームソフトです。
我が家にそれが来たのは発売から実に1か月後の事でした。
『手に入れたどーーーーっ!!』
って思わず叫びたくなる程感激したのですが、今思えばそれは間違いで、実は私にとって悲劇の始まりだったのかも知れません・・・。
やっとこさ手に入れた喜びもおあずけを食らいます。相変わらずに兄が目を輝かせながらやってる姿を、私はとなりで指をくわえて、ただ、ただ見てるだけです。
『ちゃんと見てろ。この謎教えてやるから。』
謎解きが楽しみのゲームなのに、その謎を目の前でいとも簡単に解いちゃうんです。楽しみもへったくれもあったもんじゃありません。ハッキリ言って余計なお世話です。
だからせめて、学校から帰って来た時だけは独り占めしていたのですが、そこで悲劇は起きたのです。
ある日友達が別のゲームソフトを持って学校帰りに遊びに来ました。
『これ面白いぜっ!』
ここで問題発生。それをやるには、あれを一度ファミコン本体から抜かなくちゃいけません。
『・・・大丈夫だろう・・・ゴクッ。』
今でも一部で語り継がれていますが、その超人気ソフトはデータが非常に消えやすい事で有名でした。ちょっとした衝撃や、本体との抜き差し時の接触不良で、あっさり消えちゃうんです。しかもデータが消えた事を独特の呪いの効果音で知らせてくる事も有名でした。
数十分後、別のゲームを終えると、友達はいそいそと帰って行きました。・・・そして審判の時が来る。
・・・ガチャッ・・・パチッ・・・
ソフトを入れてスイッチオン。しかし、ダメだった時のねずみ色の画面が出てきました。
『あああっ!や、やばいっ!』
急ぎ今度は慎重にソフトを入れなおします。すると、
デロデロデロデロデロデロデロデーロ
ああっ!こ、この効果音はっ!?
『お気の毒ですが、冒険の書1番は消えてしまいました。お気の毒ですが冒険の書2番は消えてしまいました。』
よりによって3つあるうちの兄のデータだけがキレイサッパリ消えてしまったのです。
『何てこった・・・・・・。』
その瞬間さまざまな事を考えました。
あらゆる弁解をしようとも、結果データが消えてしまった事はどうしようもない事実なわけで、死なない程度にしばかれるのは自明の理でした。問題はこれをいかに最小限に抑えられるかどうかです。
『家出しよう。どこか人のいない遠い何処かへ・・・。』
なんて非現実的な事もチラッと考えたりもしました。しかし、あれこれ考えてる内に兄が帰ってきたのです・・・・・。
・・・・・その後私がどうなったかというと、グレイシー柔術ばりの馬乗りパンチでボコボコにされたのでした。
その時、薄れゆく意識の中で嘆願しました。
『神様。やさしいお姉ちゃんが欲しいです。』
と。
人間無いものねだり・・・。一般論として、兄弟の文句なんて贅沢な事と採られるかもしれませんが、もう少しやさしい兄だったら・・・。幼い頃より抱いているささやかな僕の願いです。
末っ子次男の弟気質・グッチ☆きたもとんでした♪
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